【今記事のスーパーカミオカンデに関する写真については転載不可です】
いよいよハイパーカミオカンデの建設も決まってこれから頑張っていきたいスーパーカミオカンデちゃん!7月にお伺いしてきたところですが、いよいよ水抜きが終わったそうなので改めてお伺いして来ました!
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さらなるパワーアップのため、いったん水を抜いて修理・改良を行なっているスーパーカミオカンデちゃん。7月にお伺いした時点ではタンクの半分に水が入っている状態でしたが9月には排水が終わって、タンクの中がからっぽになりました。この状態で外タンク底面の補修・配管作業や内タンク底面のフォトマルくんの点検・交換を行うわけです。
まずは前回のアクセス口、タンクの上部の穴からタンクの中身を眺めてみます。
本来はここから前回のようにゴンドラを使ってタンクの内部にアクセスするのですが、今回はもうひとつの入り口、タンクの横にある斜坑を降りた先のタンク側面の穴からのアクセスさせていただくことになりました。
スーパーカミオカンデのまわりをグルッと回りながら降りていく斜坑の先には…
以前、斜坑を降りた時にはこのような感じでした。
普段は水没している光源がまったくないまっくらな世界に、スーパーカミオカンデのタンクへアクセスするためのフタがありました。
今回はなんと、フタの部分に小さな小屋ができています。
タンクの中の空気はできる限り綺麗に保っておきたいため、この小屋の中でクリーンスーツに着替えてタンク内にアクセスするわけです。
入っていく様子は動画でどうぞ。
これがスーパーカミオカンデのタンクの底の様子です。
床のステンレスが外側のタンクの底、上面の白いカバーの向こう側にフォトマルと内側のタンクがあります。
左から反電子ニュートリノくん、ひっぐすたん、電子ニュートリノくん。
上を見上げると、外タンク用のフォトマルくんもついています。これを使って、外から飛んでくる宇宙線などのノイズを取り除きます。
外タンクの側面はこのような感じ。ステンレスの壁がそびえ立っています。
内タンクの側面の外側を下から見上げたところ(イラスト参照)、外タンク用のフォトマルくんが並んでいる様子が見えます。上に見える緑色のゴンドラは外タンクのまわりをぐるっと回りながら作業できるようになっています。
そんなスーパーカミオカンデの外タンクですが、作業のために内タンクへアクセスできるよう上面に穴を空けている部分があります。
その穴からちょっとタンクの中を覗いてみると、これぞスーパーカミオカンデ!っていうような風景が広がっていました。
底面のフォトマルくんにたくさんのフォトマルくんが映し出されています。
ぐるりと見回した動画もどうぞ。
横を見ると、底面のフォトマルくんのおしりがたくさん並んでいる様子も見えました。
外された部分のフォトマルくんは下で待機。
底面の修理や配管工事、フォトマルのチェックが終了すると、いよいよ超純水(とってもとってもきれいな水)を満たす作業が始まります。そのときにはスーパーカミオカンデのタンクは密閉されてしまうので、再び中の様子を見ることができるのはずいぶんと先のことになるような気がします。
push up to open また会えるかな。(ちなみにこのときひっぐすたんの足場に使った白いブロックは以前私たちの研究室で使われていた宇宙線用のシールドを再利用したもの。昔は大きな板でしたが切り刻まれてこのような状態に…)
今回も東京大学 宇宙線研究所の関谷さまをはじめ、宇宙線研究所のみなさまには大変お世話になりました。作業でとってもお忙しいのにもかかわらず時間を割いていただき、本当にありがとうございます!
今回のスーパーカミオカンデ開封に関する宇宙線研究所の特設ページがこちら。
http://www.icrr.u-tokyo.ac.jp/sk_open/
過去の神岡レポートはこのあたりにいくつか。
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[blogcard url=”https://higgstan.com/repo-kamiokavr01/”]
[blogcard url=”https://higgstan.com/repo-kamiokavr02/”]
フォトマルくん紹介。
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素粒子はかわいい。素粒子のイラストやマンガを描いています。博士(理学)