素粒子って何?

(LHCアトラス実験オフィシャルブログに掲載しているものの再掲です)

今回から始めるつもりの「素粒子物理学、ヒッグス粒子、LHC、ATLAS……いろいろ絵で見て知ってしまおう!」な企画ですが、第一回目の今回はまず「素粒子って何?」というお話から始めてみましょう。

素粒子とは、物を構成する一番小さい単位のことをいいます。それはつまり、皆さんの身体も、着ている服も、その手に持っているお菓子も、みんなみんな素粒子の集まり!ということです。

物理になじみのない人でも、分子だとか原子だとかそういう言葉は聞いたことがあると思います。たとえば、水。これは水分子がたくさんたくさん、集まってできているものです。そんな水の分子は、酸素原子1つと水素原子2つがくっついてできています。

じゃあ原子が素粒子!というわけではありません。原子もよく調べてみると、もっともっと小さなものが集まってできていたんです。原子は、原子核とそのまわりに捕まっている電子でできています。そんな原子核も、陽子 proton と中性子 neutron とよばれる粒からできています。そしてそんな陽子や中性子が、3つのクォーク quark と呼ばれる「素粒子」から構成されているのです。

そんなクォークや、原子核の周りをまわっていた電子が、素粒子と呼ばれるものです。クォークは全部で6種類、レプトン lepton(電子の仲間の素粒子のこと、カミオカンデで有名になったニュートリノ neutrino もこれに含まれます)も全部で6種類、あることになっています。もともと6種類ずつ全部見つかっていたわけではなく、昨年ノーベル物理学賞を受賞された小林誠先生と益川敏英先生が「クォークとレプトンが6種類ずつあると、CP対称性の破れが理論的に説明できていいよ!」と予言されていました。そしてその後の実験で、実際に6種類ずつのクォークとレプトンが発見されたのです。

と、12個の素粒子がでてきましたが、これで全部というわけではありません。皆さんが日常的に目にしている光はクォークとレプトンのどれでもありません。じゃあどれなの?どういうものなの?ということで、続きは次回に。