粒子の崩壊と寿命

【今回の記事は6/3発売の「宇宙までまるわかり!素粒子の世界」の一部を抜粋して、ブログ用に再構成したものになります】

 

みなさん、楽をして生きていきたいですよね。人間、強い意志がなければ楽なほうへ楽なほうへ行ってしまうものです。立ってるよりは座っていたい。座っているよりは寝ていたい。そのままお布団になりたい。

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実はこれと似たようなことを、粒子も思っていたりします。現在の状態よりも楽になれるんだったら、別の粒子に変身してしまったりするのです。例えばミューオン。弱い力のところでもお話しましたが、ミューオンは放っておくだけで勝手に電子とミューニュートリノと反電子ニュートリノの3 つに変化してしまいます。このように今よりも楽な状態になってしまおうと粒子が勝手に状態を変化させちゃうことを「粒子崩壊」といいます。この例ではミューオンの崩壊ですね。

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また崩壊する粒子でも、意思が弱い子だとか強い子だとかがいるので、みんないっぺんに崩壊するわけではありません。崩壊する粒子をたくさん集めたとき、その数の63% が崩壊するまでの平均の時間のことをその粒子の「寿命」といいます。ミューオンの寿命は100 万分の2 秒、1000 個のミューオンがいつの間にか370 個になるまでの時間が、だいたい100 万分の2 秒ということです。

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素粒子も楽をしたがる、素粒子にも寿命がある、なんだかちょっとだけ身近に感じられる気がしませんか?

 

【そんな感じで素粒子のお話をしてます。今日から本屋さんにも並んでいると思うので、良かったら探してみてね!】

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